日本電気硝子は,従来品と比較し,深紫外線域(200nm)での透過率を10%以上向上させた新製品を開発した(ニュースリリース)。
紫外線の中でも比較的波長が短い深紫外線は,殺菌作用や有機物の分解作用を持ち,医療現場や食品工場などでは,深紫外線を発光するランプやLEDが使用されている。これらの光源を保護するために,深紫外線を効率的に透過させる石英ガラスが使用されている。
同社の深紫外線透過ガラスは石英ガラスと比べて,低温での熱加工が可能であること,LEDに広く使用されている窒化アルミニウムと熱膨張係数が近似であることなどの利点を有しているが,深紫外線域の透過率が石英ガラスと比較して低いという欠点があった。
同社は,ガラス組成を見直すことにより,上記の利点を維持しつつ,石英ガラス同等の深紫外線透過率を有するガラスの開発に成功した。これにより,深紫外線が必要とされる様々な装置の性能向上が可能となる。
主な特長として,250nm以下の深紫外線域の透過率は石英ガラス同等(波長200nm以下では従来品比10%以上向上)。軟化点は石英ガラスに比べ1000°C低い約700°Cであり,低温での熱加工(封着等)が可能。窒化アルミニウムとの熱膨張係数差は石英ガラスに比べ1ケタ小さく,各種薄膜を施すことが可能(金メタライズ膜,反射防止膜など)で,管や板形状の他,レンズやプリズム形状での対応もできるという。