オリンパスは,神経系の超高速な信号伝達などを観察できる共焦点レーザー走査型顕微鏡「FV3000」正立型2タイプを2018年1月から全世界で発売する(ニュースリリース)。
共焦点レーザー走査型顕微鏡は,蛍光色素で染色したサンプルをレーザーでスキャンし,サンプルから発する微弱な蛍光を検出することで,細胞内の微細構造を高精細な立体画像として観察できる。新製品は,様々なニーズに対応できる。
この製品は固定標本用と電気生理用の2つの用途をカバーしている。「電気生理用組み合わせ」では対物レンズ周りの作業スペースを広く確保することで,パッチクランプ法を用いて神経が信号伝達する様子を確認しながら,観察できるフレームデザインを実現した。
そして業界最速毎秒438枚の撮影スピードを実現することで,神経の信号伝達に伴う超高速な現象も捉えることができる。また1.25-150倍までの対物レンズを各種揃えており,マクロな広視野観察からミクロな超解像観察まで段階的に対応することができる。
このシリーズを拡充したことで,がん研究や幹細胞研究,細胞生物学の分野だけでなく神経科学分野も新たにカバーすることが可能となるとしている。