オン・セミコンダクターは,急速に拡大する車載イメージング分野向けに,1.0メガピクセルCMOSイメージセンサー「AS0140」「AS0142」を発表した(製品ページ)。
このデバイスは,イメージセンサーとプロセッシング機能を低電力システムオンチップ(SoC)に統合したソリューションを提供し,リアビューやサラウンドビュー・カメラなどのアプリケーションにおける採用を容易にする。
個別のセンサーとプロセッサのコンポーネントで構成される従来のソリューションと比較して,PCB面積を30%上縮小できる。これにより,車両のスタイルや美観を損なうことなくカメラを実装できる。
乗用車で使用されるカメラやその他のイメージセンシング技術の数は,急増し続けている。業界アナリストの予測によると,車載カメラの年間出荷台数は,2020年までに8000万個を優に超えるという。新製品は,先進運転支援システム(ADAS)の性能向上に役立つとしている。
統合されたセンサーは,車両の周囲の広く明瞭な視界を運転者に確保するため,容易に実装できるソリューションを車載アプリケーションの設計者に提供する。
新製品はいずれも1/4インチフォーマットのデバイスで,フル解像度で45fps,720pで60fpsをサポートする。主な機能として,歪み補正,マルチカラー・オーバーレイ,アナログ(NTSC)やデジタル(イーサネット)インタフェースがある。
いずれも画像処理プロセスに悪影響を与えるノイズを除去するために,適応型ローカルトーンマッピング(ALTM)を使用することで画質を向上させる。また,93dBのダイナミックレンジにより,高照度と低照度の両方のアプリケーションで効果的に動作する。
消費電力は530mW。動作温度範囲は-40°C~105°C。現在,エンジニアリングサンプルを提供しており,量産時期は,「AS0140」が2017年第4四半期,「AS0142」が2018年第1四半期を予定している。