SCREENホールディングスは,細胞などを非侵襲のまま3次元で観察できる光干渉式断層撮像システム「Cell3iMager Estier」を開発した(ニュースリリース)。2017年12月から販売を開始する。
近年,細胞イメージング分野は,解析装置の進歩に伴って著しい発展を遂げており,生物顕微鏡を使用した,より詳細な生物現象の解析が可能になってきている。生物顕微鏡は,高解像度で鮮明な画像を取得できる半面,視野が限定されることや,染色などの前処理を行なうためサンプルに侵襲的な影響を与えることなどが課題となっている。
今回同社は,眼科領域での網膜診断などに使用されているOCT技術を搭載した,光干渉式断層撮像システム「Cell3iMager Estier」を開発。前処理を必要とせず,非侵襲かつ安全に,iPS細胞やES細胞などから作られたオルガノイドや生体組織サンプルの3次元画像を容易に撮像することを実現した。
また,空洞や間隙など,外からでは分からない内部構造を,わずか1分で深さ数百㎛まで撮像可能。さらに,研究現場で標準的に使用されているウェルプレートやシャーレのまま観察できるため,既存の生体顕微鏡との連携にも優れ,生物現象の立体的な解析を支援するとしている。