オリンパスは,3D観察により奥行き感の把握が容易になり,迅速で正確な内視鏡外科手術をサポートする「ENDOEYE 3D 硬性ビデオスコープ」を2017年6月末から日本で発売する(ニュースリリース)。
内視鏡外科手術は低侵襲治療として急激に増加してきた。近年は,大腸切除術や胃切除術などの高度な技術を要する難易度の高い手術にも広がりを見せており,これら手術を安全安心に実施するためには奥行き感の把握が重要になっている。
この製品は,2017年3月に発売した外科手術用内視鏡システム「VISERA ELITE II(ビセラ・エリート・ツー)」に接続して使用する外科手術用3D内視鏡。
平面的な2D映像では困難だった対象臓器の立体的な把握が3D映像では容易になり,より迅速で正確な内視鏡外科手術の実現をサポートする。また,内視鏡を回転しても天地を保ったまま観察が可能となるよう工夫を施し,使いやすさを向上した。
同社既存の外科手術用3D内視鏡システムでは,2台のビデオシステムセンターと,3Dビデオプロセッサー,光源装置が必要だった。この製品は,これらの機能を一台に集約した「VISERA ELITE II」ビデオシステムセンターに接続し,3D観察が可能。
必要機材を減らすことで,医療従事者にとって使い勝手の向上と初期投資にかかる医療コスト削減を実現した。
また,VISERA ELITE II は3Dだけでなく,IR(赤外光),2D,NBIまで多様な観察方法に対応可能。同時に,多様なカメラヘッドとビデオスコープとの幅広い互換性を有しており,汎用性の高いユニバーサルプラットフォームとして効率的なシステム運用の実現に貢献するという。