パナソニックとパナソニックデバイスSUNX(SUNX)は,パナソニックを株式交換完全親会社とし,SUNXを株式交換完全子会社とする株式交換を行なうことを決議し,両社間で株式交換契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。
この契約により,株式交換の効力発生日(平成29年3月27日(予定))に先立つ平成29年3月22日に,SUNX株式は上場廃止となる。
SUNXは,昭和44年にロボットの研究開発並びに電子応用機器及び自動制御機器の生産を目的として創業。センシングコントロール事業,プロセッシング機器事業及びEco・カスタム事業を営んでおり,現在では国内3拠点,海外2拠点を軸に事業を展開している。
パナソニックとの関係においては,昭和62年にFA機器事業で松下電工(当時)と業務提携を行なったことに始まり,平成12年には松下電工の連結子会社となり,平成16年に松下電工がパナソニックの連結子会社となったことに伴いパナソニックの連結子会社となった。その後,平成22年にパナソニック電工のFA機器事業を吸収分割により承継した。
SUNXはパナソニックグループの一員として,製品にパナソニックブランドを冠しているほか,パナソニックの子会社であるパナソニックデバイス販売,パナソニックデバイス販売中国有限公司他8社に対して,製品の販売を行なっている。
昨今,生産性向上に向けた工場等の自動化ニーズやサプライチェーンの効率化ニーズは飛躍的に高まっており,IoTの活用も広がりを見せている。SUNXの主力製品であるFA用センサーやコントローラーを含む FA機器への需要は大きく拡大しており,大手の競合各社はFA機器事業を重点分野と位置付け,経営資源を集中して大手顧客を囲い込むなど,市場の拡大に連れて競争環境は激化している。
今回の完全子会社化は,SUNXがパナソニックグループとしてFA機器事業で成長していくためには,パナソニックとSUNXが双方の経営資源を共有・活用しながら,顧客が望むソリューションを提供することが必要であると判断したもの。
なおパナソニックは,パナホームの完全子会社化も発表している(ニュースリリース)。