IDECは,パナソニックと共同で半導体レーザー光源の高効率スポット照明の開発に成功した(ニュースリリース)。
工場や倉庫などの大空間では,必要箇所のみをスポット的に高照度化することで,空間全体の省エネを図ることが一般的となっている。
これまでスポット照明はメタルハライドランプが主に使われてきたが,LED照明の普及にともない,スポット照明についてもLEDを用いたものが市場に出てきたが,集光性の面において課題があり,より明るく集光性に優れた点光源の半導体レーザを用いた高効率なスポット照明の実現が求められてきた。
今回,高出力半導体レーザーを高変換効率蛍光体,高集光効率反射鏡と組み合わせたこの白色スポット照明は,白色LEDを用いたスポット照明に比べ30%の省エネを実現した。
開発の一部は,新エネルギー・産業技術総合開発機構の助成事業「戦略的省エネルギー技術革新プログラム/高効率スポット照明用レーザ光源の開発」の結果得られたもの。
具体的にはIDECが集光効率90%以上の高集光率投射光学系を開発し,パナソニックが高出力(5W)と高効率(37%)を両立したレーザー素子および強いレーザー光でも変換効率50%以上の高耐熱蛍光体構造を開発した。
同社では今後,工場照明や倉庫照明向けなどのスポット照明として実用化を目指す。