Photonics West2019展示会が2019年2月5日から7日の3日間,サンフランシスコ・モスコンセンターにおいて開催された。展示会場は南北のフロアに分かれており,A~Fホールを使用。Photonics Westは世界各国の光・レーザー関連企業・団体が一堂に介する有数の展示会となっている。
あくまでも主観だが,南側のホールはカメラ・光学・光源などのデバイス,ハイパワーレーザーが中心で,北側のホールは理科学機器が多く出展されていた。ここではPhotonics Westの展示会をメインに取材を行なったもようを,フォトダイジェストでレポートしたい。また,個々で行なわれた会議(OPTO,LASE,BiOS)の参加研究者による報告および展示会の詳細については「Photonics West 2019参加報告書」に纏めて3月末に発刊する予定である。
展示会場はエスカレーターを降り,地下にある。写真はエントランスで左右に展示ホールがある。正面のディスプレー表示はその時々のイベントのアナウンスなどが映し出されていた。残念ながら画面サイズは不明。
ホール入り口(写真は北側)
北ホールの入り口近くにJapanパビリオンブースがあり,日本から22社が出展した。
Japanパビリオンに出展したQDレーザ。開発・販売を開始したレーザー網膜走査型メガネ『RETISSA Display』が評価され,今年のプリズムアワード賞を受賞した。
コヒレント社が手掛け始めているオンダックス社のテラヘルツラマン分光モジュール製品。同社は昨年オンダックス社を買収した。
編集部ではコヒレント米国本社社長・John Ambroseo氏に,同社が重要視する市場や注目すべきアプリケーションなどをインタビューした。その詳細はPhotonics West2019報告書に掲載。
ハイパワーファイバーレーザーで納入実績が高いIPGフォトニクス社のブースでは新製品を謳うレーザー,加工ヘッドが多数展示されていた。
nLight社のファイバーレーザー。筐体の一部がグリーンに光っており,デザイン性が高い。同社は今年のプリズムアワード賞を受賞した。国内では丸文が代理店を務めている。
NUBURUは500Wの青色半導体レーザーを出展。国内ではオプトサイエンスが販売代理を務めている。同社がキロワットクラスの青色半導体レーザーを開発しているかどうかは明らかにされていない。
レーザーライン社が販売を開始した青色半導体レーザーの出力は1kW。
編集部ではレーザーライングループオーナー兼社長のChristoph Ullmann氏に高出力半導体レーザー市場と,高出力青色半導体レーザーの将来性についてインタビューを行なった。詳細はPhotonics West2019報告書に掲載。
トルンプ社が開発したCWグリーンディスクレーザーの出力は1kW。写真はパウダーベッドフュージョン方式の3Dプリンターシステムに搭載し,デモンストレーションを行なっていた。接写禁止であったため,遠目からの撮影。写真手前が発振器。
トプティカフォトニクスが出展した量子コンピューター用レーザーシステム。国内でも納入実績があるという。同社は波長可変半導体レーザーでプリズムアワード賞を受賞した。
ルミバードが出展した新製品とする超小型のファイバーレーザー。LiDAR向けを想定している。
ここで挙げたのは取材した企業・製品の一部である。インタビュー取材を含め,詳細は別途レポート集『Photonics West2019報告書』を刊行するので,そちらを参照されたい。なお,本報告書では,LASE/OPTO/BIOSの3つのカンファレンスを詳説する。