水中光通信に係わる研究開発が再び活発化しているようです。再び,と書いたのは,レーザーが発明されて間もない頃から,レーザー光の水中伝搬実験が始められていたからです。筆者がかって勤めていたNICT(当時の通総研)の前身である電波研でも,50年近く前,活発に(あるいは地道に)光の水中伝搬を研究していた時期があったようです。
大きな水槽中にアルゴンレーザー光を通し,光波の減衰や散乱が測定されていました。その後,水中での光通信研究は次第に下火になったようで,水中通信は,超音波や有線を用いるものが中心となりました。
最近では,海底探査などの実用場面には,専ら光ファイバーが利用されているようです。水中での高品質で安定した通信リンクの確保に光ファイバーの活用は強力です。ただ有線ですので,どうしても利便性や柔軟性に欠けるので,水中無線通信技術の確立は重要課題です。
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