ツクツクボウシが鳴き始めると,遊び呆けているうちに,未だ白紙の夏休み帳の存在が頭の片隅でずんずんと大きくなり出した子供の頃の夏の後半を思い出す。
ツクツクボウシに限らず,夏の思い出には蝉がつきものだ。それは,暑さを増強する鳴き声のせいであると同時に,「蝉は土から出ると一週間しか生きていない」という話に,過ぎゆくひと夏の儚さを感じるせいかもしれない。
最近の研究では,実際には蝉は成虫になってから数週間から1ヶ月くらい生きることがわかってきているらしい。そうは言っても,幼虫として土の中で暮らす期間が数年に及ぶことを考えると,蝉が光の中で暮らす期間がなんと短いことか。
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