「きらり」という言葉は妙に人を惹きつけるらしい。実際には,「きらりと光る〇〇」とか,「きらりと輝く〇〇」というような使い方が普通だ。「きらりと光る朝露」だとか,「きらりと光る涙」なんていうフレーズは,ありふれてはいるけれども,その情景が頭に浮かんでくる描写力抜群の言葉である。デジタル大辞泉によれば,きらりは「一瞬,鋭く光を放つさまを表す副詞」とある。そう,きらりであるためには,光を放つのは一瞬で,それも鋭くなければならないのだ。ずっと鋭く光を放ち続けているとしたら,それはもはやきらりではない。
この続きをお読みになりたい方は
読者の方はログインしてください。読者でない方はこちらのフォームから登録を行ってください。