EX-Fusionは,レーザーフュージョンエネルギー実現の基盤技術であるレーザー制御の応用研究を行なう同社研究拠点を中小機構が運営する京大桂ベンチャープラザ(京都市内)に開設したと発表した(ニュースリリース)。
同社はこれまで大阪および浜松の研究拠点において,レーザーフュージョンエネルギー実現に必要なターゲットの連続供給技術,ターゲット追尾技術,繰り返しハイパワーパルスレーザー制御・照射技術を要素技術として開発・統合し,研究開発を進めてきた。
これらの先端的なレーザー技術は,フュージョンエネルギーだけでなく,レーザー加工,半導体製造,宇宙応用など,多くの産業分野への幅広い応用が期待されている。
この研究拠点では,最新鋭のハイパワーファイバーレーザー設備を導入し,核融合研究で培った高度なレーザー制御技術を応用し,レーザー加工技術の革新と新たな価値創造に取り組むとしている。
具体的には,まず軽量かつ高強度である一方で加工が難しいCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を対象に,高速・高精度で安全なレーザー加工技術の開発を進め,加工効率向上とコスト削減を実現する。また,金属を含むさまざまな材料に対応できる高度で精密なレーザー加工技術も開発し,航空・自動車・エネルギーなど多様な産業への応用を推進するという。
同社は,レーザーフュージョンエネルギーの実現を目指す過程で蓄積されたターゲット連続供給や高度な光制御技術を活用し,エネルギー分野を超えて多様な光産業の技術開発に取り組んでいくとしている。