古河電気工業と日亜化学工業は,愛知県刈谷市に「古河電工・日亜化学 先進レーザー加工ソリューションラボ(CELL)を開設した(ニュースリリース)。
これまで国内のレーザー加工ソリューション開発の拠点として,古河電工千葉事業所内(千葉県市原市),CALL(愛知県豊田市),日亜化学横浜研究所内(神奈川県横浜市)の3カ所にレーザー加工実験設備を設けていた。
モビリティの電動化の加速により,電動アクスルや電池などで多用される銅材料の溶接などレーザー加工の適用が広がり,ユーザーの生産技術開発サイクルのさらなる短縮に向け,1カ所で様々なレーザー加工ソリューション開発を行なえる拠点の必要性が高まってきているとともに,次世代レーザー製品の開発についてもスピードの向上が求められていた。
両社は,自動車産業の集積地である中部地区に,新たな共創拠点となるレーザー加工ソリューションラボCELLを開設した。CELLには,光ファイバからの輝度で世界最高レベルとなる最新の5kW青色レーザー発振器(BR5000)を設置し,今後Blue-IRハイブリッドレーザー発振器BRACEシリーズを含む古河電工製のすべての産業用レーザー発振器を配備する予定だという。
ユーザーの多様な要望に応えることができ,加工試験や評価のサイクルが短縮されることから,レーザー加工を活用した生産技術開発の加速に貢献する。また両社がCELLを共同運営することで,レーザー加工から光源開発まで一連の活動が可能となるため,ユーザーが求める特性を踏まえた次世代レーザー製品等のソリューションを提案することができるとしている。