KDDI総合研究所は,秋葉重幸氏,鈴木正敏氏,森田逸郎氏の3氏がKDDIで取り組んだ「大容量波長多重光海底ケーブルシステム開発・実用化への貢献」で,2024年度C&C賞を受賞したと発表した(ニュースリリース)。
C&C賞は,NEC C&C財団が情報処理技術,通信技術,電子デバイス技術,およびこれらの融合する技術分野の開拓または研究,あるいはこの分野の進歩がもたらす社会科学的研究活動に関し,顕著な貢献があった個人やグループに授与されるもの。
今回受賞した3氏は,長距離光海底ケーブルの大容量化,特に光非線形制御による大容量化技術の研究開発に先導的に取り組み,太平洋・大西洋横断大容量光海底ケーブルへ適用する主導的役割を果たした。
3氏が開発した技術は波長多重光海底ケーブルの必須技術となり,1999年から2016年までに,太平洋横断,大西洋横断,およびアジア域の光海底ケーブルや1Tb/sクラスの太平洋横断光海底ケーブルなど,総システム長20万6千kmに及ぶ多くの光海底ケーブルへ適用した。
インターネットやスマートフォンの普及により急速に拡大した通信トラヒックを支えるグローバルブロードバンド基盤の実現に多大な貢献したとして評価されたという。
各受賞者の職歴は以下の通り。
・秋葉 重幸博士(元 株式会社KDDI研究所(現KDDI総合研究所)代表取締役所長)
・鈴木 正敏 博士(現職 公立千歳科学技術大学 副学長・教授,早稲田大学大学院 理工学術院 客員教授/元 株式会社KDDI総合研究所 取締役副所長)
・森田 逸郎 博士(現職 早稲田大学 理工学術院 教授/元 株式会社KDDI総合研究所 執行役員)