Discovery Semiconductorsは,さまざまな宇宙用途向けに,同社の拡張版InGaAsフォトダイオード(PD)技術を使用した製品を発表した(同社HP)。
デバイスは,シングルPD,バランスPD,増幅光受信機など,さまざまな構成で提供されており,KまたはSMAコネクタを備えたファイバー結合バタフライモジュール,同軸コネクタのないファイバー結合表面実装技術 (SMT)モジュール,幅広い反射防止コーティングを備えた自由空間TO-5パッケージなど,さまざまなパッケージで提供されている。
これらのデバイスは,宇宙で適切に機能することを確認するために,広範囲にわたる信頼性および放射線テストを実施したという。
同社は,NASAのMaterials International Space Experiment (MISSE)9ミッションでデバイスを国際宇宙ステーション(ISS)に無事に飛ばし,デバイスとパッケージング技術が宇宙飛行の過酷な条件だけでなく,宇宙から地球への再突入にも耐えられることを証明した。
分光法,光通信リンク,高速ドップラーシフトLiDARなど,さまざまな用途でこれらの拡張版InGaAsデバイスが必要となっている。パッケージ化されたデバイスは,極低温から特殊ミッション用の+125°Cまでの幅広い温度範囲で動作するという。
これらのデバイスの帯域幅は,数MHzから10+GHzまで利用可能。光ダイナミックレンジは,デバイスの構成とアプリケーションに応じて,光入力信号の数femtoWから最大50mWまでの範囲になるとしている。
デバイスの波長範囲は25°Cで800nmから2400nmで,直接検波とコヒーレント検波の両方に適しているとしている。