ウシオ電機は,大幅なコンパクト化とさらなる高積算光量化を同時に実現したシール・ラベル印刷向けUV-LEDの新製品「UniJet Sシリーズ」を,2024年4月より販売開始すると発表した(ニュースリリース)。
現在シール・ラベル印刷業界では,エネルギーコストの急騰への対応やカーボンオフセットへの取り組みに対応するため,消費電力の低減が課題となっている。
同社はその課題に対し,シール・ラベル印刷機のUV光源であるUVランプのUV-LED化により高い省エネ効果を発揮する空冷式のUV-LEDシステム「UniJet iCC_Sシリーズ」を展開しているが,市場からはさらなる乾燥性の向上,オペレーターの作業効率向上につながる小型化,容易なメンテナンス機構などの要望があった。
そこで同社は,従来品(UniJet iCC_Sシリーズ)比で積算光量を160%増と大幅に向上させ,同時に同社独自の装置冷却に関する技術により,装置高さを約40%削減する小型化を実現した新製品「UniJet Sシリーズ」を開発した。
また,印刷幅に合わせて照射範囲を変更できる分割点灯機能を新たに搭載することで,UVランプ比で消費電力を最大80%削減を可能とし,ユーザーの印刷機や印刷物に合わせて脱着可能なミラー(レフ)機構の搭載,窓枠を外さずに窓ガラスのみを交換できる仕様など,オペレーターの作業効率向上にも配慮した設計を実現した。
さらに,印刷機が停止してしまうUV-LEDの温度規定値を超える前に,UV-LED照射機内部の温度上昇を事前に知らせする機能も搭載されているという。
■仕様は以下の通り。
製品 | 波長 | UniJet S240_S | UniJet S300_S | UniJet S360_S | |
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照射窓 開口サイズ (mm) | 254 × 44 | 314 × 44 | 374 × 44 | ||
奥行 (mm) | 515 | 515 | 565 | ||
幅 (mm) | 125 + 33(照射機 + 遮光羽) | ||||
高さ (mm) | 210 + 65(照射機 + 開口部 + 底板) | ||||
照度 (W/cm2 W.D.10mm)※2 | 385nm | 3.2(8.2)※2 | |||
積算光量(mJ/cm2 50m/min)※2 | 385nm | 290(317)※2 | |||
重量 (kg) | 13.9 | 14.0 | 14.8 | ||
最大消費電力量(kW)出力:100% (70%) | 2.9 (2.03) | 3.5 (2.45) | 4.2 (2.94) |
※2 同社製照度計を用いた実測結果。また,照度・積算光量の( )はミラーなしの数値。