ソニーセミコンダクタソリューションズ(SSS)とソニーセミコンダクタマニュファクチャリングは,「高輝度・高精細なOLEDマイクロディスプレーの開発と量産化」で,大河内記念会から「第70回(令和5年度)大河内記念生産賞」を受賞したと発表した(ニュースリリース)。
同賞は,故大河内正敏博士の功績を記念して設けられ,わが国の生産工学,生産技術の研究開発,および高度生産方式の実施などに関する顕著な功績を表彰するもの。今回同社が受賞した「大河内記念生産賞」は,生産工学,高度生産方式などの研究により得られた優れた発明または考案に基づく産業上の顕著な業績をあげた事業体に贈られる。
今回の受賞は,ミラーレスカメラの電子ビューファインダー(EVF)向けに,高い画質を実現する高輝度で高精細なOLEDマイクロディスプレーの開発と量産化の実績が高く評価されたもの。
一般的に,ミラーレスカメラは,EVFを通して撮影画像をリアルタイムで確認できることが特長。今回受賞の対象となった同社のOLEDマイクロディスプレーは,オンチップカラーフィルターやオンチップレンズ,輝度バラつき補正画素回路などの独自技術により,EVFの高輝度,高精細,広色域,高速応答を実現した。
これにより,プロフェッショナル用途も含めたミラーレスカメラの普及拡大を促進した。同社は,今後大きな市場が期待されるAR/VR/MR向けヘッドマウントディスプレーにも貢献する技術だとしている。