ブイ・テクノロジーのグループ会社であるナノシステムソリューションズは,シリコンウエハー結晶欠陥のインライン検査を世界最速で実現する製品の出荷を開始した(ニュースリリース)。
AIサーバ等,最先端の用途に向けて製造される高機能な半導体ついては,高速かつ大量のデータ処理が必要となる為,デバイス構造の積層化が進むと考えられている。これに伴い,最高品質のシリコンウエハーの需要は中長期的な成長が見込まれる。
ウエハーに加工する前のシリコンのインゴット内部を横断するように発生する欠陥。これまでの標準的な光学式の検査では欠陥の検出が難しく,加えて基板表面を後処理した後に初めて検出可能となることが多いことから,欠陥基板が半導体製造工程に流出した場合,デバイスの製造歩留まりに大きな影響を与えてしまう。
今回,偏光イメージング技術を用いた独自の結晶検査光学系の開発に成功し,インラインの生産装置として業界最高速のスループットである毎時133枚での検査を実現,1号機を出荷した。
同社は,ユーザーとの評価を重ねつつ検査精度を一層向上させるとともに,2026年度の販売台数20台の実現を目指すとしている。