上智大ら,ブドウ糖を高感度・高選択的に蛍光認識

上智大学,早稲田大学,千葉工業大学は,環状オリゴ糖とシンプルな蛍光性分子の超分子複合体によって,水中でのブドウ糖(D-グルコース)の高感度・高選択的な蛍光認識に成功した(ニュースリリース)。

ブドウ糖(D-グルコース)は血糖として体内に広く存在し,糖尿病の早期発見や治療のためには,その精確な濃度の追跡や管理が重要となる。しかしながら,体内には他の様々な糖も共存するため,精確なD-グルコースの濃度の測定にはD-グルコースだけを見つけ出すセンサーの開発が要求される。

研究では,シンプルな蛍光性分子と環状オリゴ糖の超分子複合体が,D-グルコースを認識して水中で劇的な発光の増強を示すことを明らかにした。

この複合体はD-グルコースに対して非常に高い感度,選択性,そしてキラル選択性を示したという。研究グループは今後,精確かつ簡便な血糖値測定法やキラル識別法の開発等への応用が期待されるとしている。

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