SCREENセミコンダクターソリューションズは,次世代パワーデバイスやCIS,MEMSなどのパターン検査に対応するウエハー外観検査装置「ZI-3600」の販売を11月から開始することを発表した(ニュースリリース)。
近年,温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けて,電気自動車や省エネ家電をはじめとするエネルギー効率に優れた製品の開発が加速し,電力を効率的に制御するトランジスタやSiC,GaNなどを使った次世代パワーデバイスへの需要が高まっている。
また,Si(シリコン)においては,拡大する需要に応えるため,生産効率が高い300mm化が進められており,そのため,同デバイス用の製造装置には,省スペース設計に加え,生産デバイスのサイズ・種類・生産量への多様な適応力が求められているという。
このような動向を背景に同社は,高生産性と高解像度を両立したパターン付き外観検査装置を開発。この装置は,150mm~300mmの幅広いサイズのウエハー外観検査に対応し,独自開発の検査ヘッドと改良した高速画像処理エンジンにより,従来比約2倍の実用処理能力を実現したとする。
加えて,解像度の異なる3種類の対物レンズを1つのヘッドに搭載することにより,レンズを最適な解像度に自動で切り替えながら検査を行なうため,微細欠陥からマクロ欠陥までの幅広い検査を一台で対応できる。
さらに,従来機種と同様にラインセンサーによる全面検査方式を採用しており,チップサイズや数量に依存することなく一定のスピードで検査が可能。製品の歩留まり向上および安定生産に大きく貢献するとしている。