光技術展示会「光とレーザーの科学技術フェア2022」(11月9日(水)~11日(金),東京都立産業貿易センター浜松町館)において,アダマンド並木精密宝石(可視化技術ゾーン ブースNo3Z-14)は,光干渉式内周面精密測定器のデモを行なっている。
この装置はシリンダーや軸受けといった筒状のワークの内周面を非接触で計測する。石英パイプの中にモーターで回転する走査ミラーを内蔵したプローブを,計測したいワークの筒に入るようにセットすると,自動でプローブが上下して内面の3D形状を測定する。
プローブの中心を通った光ファイバーの近赤外光を回転ミラーで横方向に跳ね,戻り光と干渉させることで計測を行なう。この方式により装置の回転振れの影響と光学系のゆらぎを完全に排除でき,0.02~0.2μmという高精度測定が可能になっているという。
直径φ1.0mm~φ200mmのワークに対応し,内径,真円度,真直度,ポーラス面積率,3D筒形状を約25秒で自動測定する。測定ステージ上にワークを置いて使用する卓上小型測定器と,ラインに設置して上からプローブが降りてくるように使用する長ストローク型測定器の2種類をラインナップしており,エンジンシリンダーの計測用に自動車メーカーにも採用実績があるとしている。
この製品はOCTの技術をもとに,同社の光学事業とモーター事業のコラボレーションによって生まれたもの。なお,同社は2023年1月1日より,社名をアダマンド並木精密宝石から「天体」と「光」を意味する言葉をつなげた「Orbray(オーブレ―)株式会社」に変更する。