リコーは,機械製造業のユーザーに向け,これまで目視で行なっていた検査作業を効率化するカメラセット「RICOH フレキシブルイメージチェッカー」を,2022年10月18日に発売することを発表した(ニュースリリース)。価格はオープン。
生産現場における検査作業は重要項目であり,検査漏れや目視による検査結果のバラつきの抑制を,デジタル技術を使い解消することへの期待が高まっているという。また,生産現場では15~64歳の就労者数が減りつつあり,目視検査の人材確保が難しくなる傾向がみられ,技能伝承のための属人性の排除も現場での課題となっているという。
今回,発売となる製品は,対象が大型で多面的な検査が必要であっても,手持ちカメラで検査エリアに突き当てながら撮影・検査することができる「ハンディカメラセット」と,検査エリアを捉える位置にカメラを固定することで,広域であっても安定して撮影・検査することができる「据え置きシングルカメラセット」がある。
形状/位置/バーコード文字列判定に使用するマスタ画像(画像データ)を検査アプリに登録し,登録したマスタ画像とカメラで撮影した画像の類似形状を抽出。類似度比較により,類似比較による形状,相対位置,文字列検査(バーコード)の項目について合否判定を自動で実施,さらに検査結果のデータでトレーサビリティ調査や分析の早期実施が可能となる。
さらに,国内外の同社の生産現場での使用実績から,撮影した画像に傾きやブレが生じた場合も,自動補正してパターンマッチングをかける技術を実装。自社での実践経験による自動補正の技術と,設置場所を選ばないフレキシブルさで,不良品の流出を抑制し,目視検査作業の効率化を実現することで,機械製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)に貢献するとしている。