アストロデザインは,8Kテレビやパネルモジュールなどの色域を測定する色域評価システム「SP-8870-CM」を発売することを発表した(ニュースリリース)。価格はオープン。
同社は日本放送協会の協力のもと,カメラやレンズの解像度特性を測定するリアルタイムMTF測定装置「IP-4030」(4K対応)/「IP-8030」(8K対応)や,ディスプレーの空間解像度特性を測定する「DT-8031」/「DT-8031-MV」を開発してきた。新たに発表する「SP-8870-CM」は,ディスプレーの色測定を自動で行ない,Gamut RingsやColor Volumeの描画に対応した色域評価システムだという。
Gamut Ringsとは,NHK放送技術研究所が考案したディスプレーの色再現範囲(色域)を表現するための新たな手法で,国際電気標準会議(IEC)で2021年1月に,International Committee for Display Metrology(ICDM)で2021年7月に,国際照明委員会(CIE)で2021年11月に,それぞれ国際標準として採用されている。色域立体の大きさや形を2次元で正しく表現することができ,ディスプレーの設計や性能評価をはじめとして,さまざまなディスプレーやテレビの性能比較や選定において役立つことが期待されているとしている。
「SP-8870-CM」は,信号発生器と測定用デバイスを一括制御(アストロデザイン「VG-887」使用時)し,Gamut RingsやColor Volumeの描画に対応。8Kテレビやパネルモジュールなどの測定に対応(アストロデザイン製信号発生器使用時)する。
また,トプコンテクノハウスやコニカミノルタの分光放射輝度計やカラーアナライザなど,種々の測定用デバイスに対応するとしている。