米Zemaxは,同社の主要3製品の最新リリースを発表した(ニュースリリース)。
光学設計ソリューション「OpticStudio」,オプトメカパッケージングを効率化する「OpticsBuilder」,有限要素解析 (FEA) パッケージとOpticStudio間のワークフローを簡易化・最適化する新製品「OpticStudio STARモジュール」の最新リリースを発表した。この最新バージョン22.1リリースは,2022年に予定されているリリースの第一弾となる。
「OpticStudio STARモジュール22.1」では,以下の主要な変更点がある。
多波長サーマルFEAフィッティング機能
STARモジュールのFEA熱データセットのフィッティングアルゴリズムを大幅に強化し,複数の波長を同時にサポートすることで,ユーザによる性能解析を可能にした。光学設計をシステムに関連するすべての温度と波長にわたって行なうことが可能。
このアップデートにより,自律走行車用カメラ,携帯電話用レンズ,ガイドレーザー切断ツールなど,分光特性がシステム設計に重要な役割を果たす光学アプリケーションを幅広くサポートする。また,STARの一部の解析に波長オプションが追加され,選択した波長での光学系の性能を確認することができる。
温度–屈折率プロット(Thermal Index Plot)
このツールは,FEA熱データセットで定義された屈折率対温度のプロットを表示し,STARで計算された屈折率レンジを確認することができる。温度に対する屈折率をプロットすることで,光学設計の各面における温度の影響を視覚化し,また屈折率範囲カラムをモニタして,どのレンズが最も光学的に変化しているかを確認することができる。
FEAデータビューア
このツールにより,ユーザはFEAデータセットをシステムに取込み,光学面に割り当てる前に,OpticStudio上で可視化することができる。この機能により,ユーザはデータの数値フィットを実行する前に,正しいファイルが使用されていることを容易に確認できる。
寸法や中心位置など,データに関する主要なパラメータをテキスト形式で表示するため,ユーザは正しいFEAデータセットを事前に確認することができ,エラーや無関係なデータの読み込みにかかる時間を削減することができる。
また,OpticsBuilderは,PTC Creo Parametric7.0.5.0以降で使用できるようになった。
「Zemax 22.1」リリースに含まれる最新機能については,2022年2月15日(火)14:00-15:00に行なわれる オンラインセミナーで確認できる。