IDSは,独DIERSの静止身体4D測定システム「DIERS formetric 4D」に同社の産業用カメラ「uEye CP」を搭載した最大5台のカメラユニットが内蔵されたと発表した(ニュースリリース)。
「DIERS formetric 4D」は,放射線を使わずに,人体の腰,脊椎,骨盤の非接触の高解像度測定を高速に実行できる。移動型バージョンと,頸椎の動きまたは歩行解析の判定,下肢軸測定のための追加モジュールを備え,コンパクトな移動式分析ラボとして利用できるという。
このシステムの測量技術は,物理的には三角測量の原理に基づいており,プロジェクターで光線グリッドを患者の背中に照射し,これをカメラユニットで記録。コンピューターソフトウェアが光線の曲率を解析し,写真測量法(画像測定)の手法を使用して,表面の3次元画像を生成する。検査は迅速で,放射線を使用せず,患者に接触することなく実行され,本体と動作に必要な空間はわずか1.5x3mで経済性は高いとしている。
このシステムは,ユニットごとにIDSの産業用カメラ「uEye CP」を最大5台まで使用している。このカメラは,高レベルの機能と,包括的なピクセル前処理,わずか29x29x29mmという小型サイズにより,あらゆる種類の産業用途に適しているとし,120MBの内蔵画像メモリで画像シーケンスをバッファリングし,マルチカメラシステムにも対応できる。
システムが使用している「uEye CP」の「UI-3040CP-M-GL Rev.2」モデルは,暗い条件や高速で動く物体の撮影でも高い画質を実現。「Sony Pregiusシリーズ」のIMX273グローバルシャッターCMOSセンサーは,画質,高感度,ワイドダイナミックレンジの面で特に優れており,3.45μmピクセルでの解像度は1.57MPixel(1448x1086px)で,243fpsの性能を発揮。表面検査などの従来の産業用途や,医療技術での画像の詳細評価にも適しているという。
また,「UI-3240CP-M-GL Rev.2」モデルはe2v1.3メガピクセルCMOSセンサーを搭載し,これはIDSポートフォリオの中でも感度の最も高いセンサーだという。卓越した光感度に加えて多数の追加機能もあるとし,具体的にはセンサーにはグローバルシャッターとローリングシャッターの2つのモデルがあり,操作中に切り替えられるので,要件や環境条件の変化に柔軟に対処できるとしている。