三井化学ら,非接触POSレジの実証実験を開始

三井化学,アスカネット,神田工業,セブン-イレブン・ジャパン,東芝テック,三井物産プラスチックは,非接触・空中ディスプレー技術を採用したキャッシュレスセルフレジ「デジPOS」の実証実験を,都内のセブン-イレブン6店舗にて,2022年2月1日より順次開始した(ニュースリリース)。

一般的に空中ディスプレーは,ホテルやオフィス等の受付機,デジタルサイネージなどを中心に展開されているが,POSレジに採用した実証実験は世界初だという。今回の技術により,レジ画面を空中に結像し,空中に浮かんだ映像をタッチパネルと同様に操作することを実現したとしている。

この実証実験においてアスカネットと神田工業は,空中ディスプレー用プレートの開発・製造・販売,及びPOSレジ用空中ディスプレーモジュールの共同開発した。セブン‐イレブン・ジャパンはセブン‐イレブン店舗にて「デジPOS」を来店客に利用してもらい,その効果を検証した。

東芝テックはPOS決済システム,店舗での設置・組み立て,三井化学は空中ディスプレー用プレートに使用する接着剤「ストラクトボンド」の開発・製造・販売,及びPOSレジ用空中ディスプレーモジュールの共同開発・企画リーディング・技術サポート,三井物産プラスチックは空中ディスプレーモジュールの販売及びPOSレジ用空中ディスプレーモジュールの共同開発をそれぞれ担当した。

三井化学の「ストラクトボンド」は,液晶,有機EL,空中ディスプレーをはじめとした各種ディスプレー向けシール材で,空中ディスプレー向けには,アスカネットが販売する「ASKA3D」に「ストラクトボンドXMFシリーズ」が使用されている。この製品は透明性に優れ,かつ貼り合わせる樹脂の屈折率に適応できるため,「ASKA3D」が実現する空中ディスプレー映像の高画質化に貢献しているという。

実証実験を行なうこれらの企業は,新たな買物体験を通じて,レジカウンターの省スペース化による販売チャンスの創出や,完全非接触による安全・安心の提供を目的に検証を進めていくとしている。

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