カシオ計算機は,皮膚観察用ダーモカメラ「DZ-D100」と皮膚観察用ダーモスコープ「DZ-S50」が米国食品医薬品局(FDA)により医療機器認可を取得したと発表した(ニュースリリース)。
同社は,皮膚科医との共同開発により,患部の接写と通常の撮影が1台で可能なダーモカメラ「DZ-D100」と撮影された画像を管理できる無料のソフトウエア「D’z IMAGE Viewer」を,2019年5月より日本国内で提供を開始,目視による皮膚観察をより手軽に行なえるダーモスコープ「DZ-S50」も2020年3月に発売している。
これらの機器は,アタッチメントなどの取り付けをせずに臨床用としての撮影,接写撮影が手軽に行なえるほか,ワンシャッターで偏光・非偏光・UV(405nmのセーフライト波長を使用)が同一画角で撮影ができるといった特長がある。昨年2月には人口に占める皮膚病の罹患率が高いオーストラリアとニュージーランドでの販売開始を皮切りに,海外市場への積極的な展開を図っている。
米国での医療機器の販売には公的機関であるFDAの認可取得が必要となる。これらの製品はFDAのクラスⅠ(欠陥や不具合が見つかっても,患者やユーザーに大きな危害を与えないことを前提とした医療機器)の認可を取得し,今後米国で医療機器として販売することが可能になった。
同社ではこれを受けて,本年度中に米国に向けてこれらの製品を,カシオアメリカのECサイトにて販売するとしている。