森精機,レーザー金属積層造形機を開発

DMG森精機は,レーザー金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」を開発した(ニュースリリース)。

積層造形の市場は,従来の切削加工では困難な形状を造形することができるため,近年飛躍的に成長を続けており,今後も金型,半導体エレクトロニクス,医療,航空宇宙など,さまざまな分野の製造現場で導入が進み,金属積層造形機だけでなく,金属粉末材料や造形品の市場もそれぞれ拡大していくと考えられている。

また,生産形態の多様化に伴い,多品種少量生産を行なう企業が増加しており,金属積層造形,コーティング,欠損箇所の補修などの付加加工と,切削除去加工の工程集約の需要が高まっているという。

この製品は複合加工技術と金属積層技術を1台に融合し,切削加工と金属積層造形を1台で行なうDED(Directed Energy Deposition)方式のレーザー金属積層造形機。DED方式は,ノズルから金属材料粉末の噴射とレーザーの照射を同時に行ない,レーザーで金属材料粉末を溶融,凝固させて積層する方式で,造形時間が早く,大型ワークの積層に適しており,この製品では,φ400mm×1,321mmまでの積層に対応するという。

パウダ供給装置から異なる金属材料粉末を切り替えて供給することができるため,1つの素材の上に異なる材料の積層造形が可能で,複数の素材を融合させて1つの製品を造ることが可能。パウダ供給装置は異なる金属材料粉末を混ぜ合わせて供給することもできるため,複合材の造形にも適しており,さまざまなワークの造形,補修,コーティングなどを行なうとしている。

また,旋削/ミーリング主軸に金属材料粉末とレーザーを同時に照射するAMヘッドを搭載することで,B軸を加えた5軸の積層造形を実現。切削加工を行なう時はAMヘッドを収納して,切削加工も段取り替え無しのワンチャッキングでできるため工程集約を実現する。

さらに,積層状態をモニタリングする「AM Assistant」により,パウダの自動キャリブレーションやノズルの溶着検知など,積層品質を安定させてワークの不良を未然に防ぐことができるとしている。

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