パナソニックは,同社のHUD(Head Up Display)が,トヨタ自動車の新型「アクア」(2021年7月19日発表)に採用されたと発表した(ニュースリリース)。同社のHUDがトヨタの小型乗用車に採用されたのは,「ヤリス」「ヤリスクロス」に続く3車種目。
HUDは,フロントガラスへ映像を投影することで,ドライバーの視線の先に車速やナビゲーション等のさまざまな情報を表示するシステム。ドライバーの視界の中心近くに表示することで,視線移動によるドライバーの負担を軽減し,安全運転に貢献する。
開発にあたっては,デジタルカメラの開発で培ったレンズ設計・レンズ成形技術を生かしたフル自由曲面ミラー,高輝度PGU(Picture Generation Unit)の技術を用いて,本体の小型化と低歪かつ明るく鮮明な画面を実現した。
このうちフル自由曲面ミラーは,限られた車両空間の中でHUD表示を車両のウィンドシールド形状に最適化することで,HUD本体の小型化と鮮明・低歪な映像投影を同時に実現した。
また,高輝度PGUは,液晶ディスプレーの照明技術を応用した独自のHUD向けバックライト設計により,直射日光下やサングラス越しのような表示が見えにくくなる状況においても,ドライバーに鮮明な画像を提供する。
同社は今後,普及が期待されるHUDの領域において,リーディングカンパニーを目指すとしている。