浜松ホトニクスは,同社電子管光源の生産子会社である光素が,生産能力を増強するため第2棟を建設すると発表した(ニュースリリース)。
光素は1987年,電子管事業における光源の売り上げ拡大に対応するため,生産子会社として設立された。
2010年には現在の工場を新設し,分散していた生産機能を集約し供給体制をさらに強化することで,市場の拡大に対応してきた。現在,光素では重水素ランプやキセノンフラッシュランプ,キセノンランプなど,浜松ホトニクスが販売する電子管光源の9割以上を生産している。
近年,先進国のみならず新興国においても食の安全や健康への意識が高まっていることから,食品や薬品の成分分析装置に使われる重水素ランプの需要が拡大している。また,中国を中心に市場が拡大している環境分析装置向けのキセノンフラッシュランプや,半導体の検査装置向けキセノンランプなどの売り上げも増加しているという。
このため,新棟を建設し生産能力を売上高換算で約2倍まで増強することで,今後の需要拡大に対応する。新棟建設により,生産スペースの拡張に合わせ工場全体の生産工程の最適化を図るとともに,生産体制の強化に向け人員を増強していく。また,今後開発が見込まれる新製品の生産に対応するためのスペースも確保する。
新棟は鉄骨造の地上4階建。建築面積は2,476m2,延床面積は9,325m2,総工費は約37億円となっている。新棟建設の起工式は8月2日(月)に執り行ない,竣工は2022年7月を予定している。