AGCは,同社の太陽光発電ガラス「サンジュール」が,産業技術総合研究所(産総研)ゼロエミッション国際共同研究センターのエントランスキャノピーに採用されたと発表した(ニュースリリース)。
「サンジュール」は,合わせガラスを基本とした採光型の太陽光発電ガラス。ガラスの間に太陽光発電セルを封入し,キャノピーやファサードのガラスで創エネが可能となる。ガラスの特長を活かした解放感と熱遮蔽性能を兼ね備え,自由なセル配置により意匠性の高いデザインが可能だとする。2000年から販売を開始し,施工実績は250件を超えるという。
ゼロエミッション国際共同研究センターは,2020年1月に産総研つくばセンター西事業所に設立され,ゼロエミッション社会を実現する革新的環境イノベーションの創出に向け,世界有数の国立研究機関等と共同で研究が行なわれている。
同研究センターのエントランスキャノピーは,産総研の歴史を物語る,敷地内の豊穣な樹々をモチーフに,脱炭素社会のシンボルツリー“ゼロエミの木”としてデザインされた。「サンジュール」は,このデザインの演出に加え,同研究センターが推進している再生可能エネルギーの利用を両立できることから,このキャノピー部分に採用されたとする。
このエントランスキャノピーは,館内のエントランス照明電力相当の6.9kWの発電力を持ち,葉に模したセルの配置により木漏れ日感を演出する。また,来訪客を温かく迎え入れるイメージを実現するため,キャノピーを傾斜のある,複雑な3次元形状にしたという。