アバールデータは,分光応⽤技術研究所と共同開発した近⾚外ハイパースペクトルカメラ「AHS-003VIR」を2021年5⽉より発売開始する(ニュースリリース)。価格はオープン。
この製品は,ソニー製のInGaAsセンサーを採⽤した近⾚外ハイパースペクトルカメラ。640画素のラインにて,可視領域である450nmから近⾚外領域の1700nmまでの波⻑を分光し,512バンドのスペクトル情報として取得するという。
XY座標の⼆次元空間情報と波⻑軸のデータ(ハイパースペクトル情報)を同時に取得できるため,対象物の成分分析・識別(物質ごとに異なる光の吸光度の変化によって成分を算出する)可能。可視光だけでは⾒ることのできなかった対象物を⾮破壊・⾮接触で測定や検査が可能となるとしている。
また,この製品は,センサーにペルチェ素⼦(冷却機能)付きタイプを採⽤しており,温度変動にも強い構成のため,⼯場などのインラインで安定した撮像を可能にしているという。
この製品の特⻑は以下のとおり。
・感度波⻑:450nm〜1700nm
・波⻑分解能:10.5nm
・画素サイズ:5μm×5μm
・有効画素数:640H(空間)×512V(分光)
この主な対象分野は以下のとおり。
・成分分析,異物混⼊等の検査
・⻘果糖度/タンパク質/⽔分/フィルムパッケージ検査
・コンクリート壁⾯検査,気象/鉱物の観察
・バイオイメージング(蛍光)等の観察
・物質が最も吸収/発散する近⾚領域の波⻑帯の調査等