シャープは,同社が一部株式を保有する堺ディスプレイプロダクト(SDP)の株式を売却することを決議したと発表した(ニュースリリース)。実施予定日は3月15日,譲渡先および譲渡金額は非公開としている。
今回,譲受人より,株式購入の申し出があり,検討を進めた結果,以下の判断に基づき,株式売却を決定したという。
①同社は「強いブランド企業」の実現を目指す一方で,デバイス事業については,技術の確保や安定した調達を維持しつつ,積極的に外部と連携する方針にて事業構造改革を進めている。また,ディスプレー事業については,同社内部に技術やノウハウの蓄積があるため,今後の事業展開においてSDPとの知的財産権分野での連携・協力関係は維持しつつも,資本関係は必須ではない。
②資本関係解消後も,引き続き安定的に高品質な液晶パネルの供給を受けることについて合意している。
③資本関係の解消により,今後も競争力の維持に多額の継続的投資が必要となるボラティリティの高い大型液晶ディスプレー事業が切り離され,同社の連結業績の安定化に寄与すると考えられる。
なお,SDPの2019年度の総売上は99,920百万円,純利益は△19,642百万円だった。シャープは同社持分の23.44%を保有している。