スタンレー電気は,同社が2020年7月から量産を開始している,波長265nm深紫外LEDによる新型コロナウイルス不活化(増殖できなくなること)の効果について,山口大学と共同での評価試験の結果,高い有効性を確認したと発表した(ニュースリリース)。
試験はシャーレにウイルス希釈液を投入し,265nm深紫外LEDを一定時間照射後,ウイルス力価(感染性を持つウイルス量)をプラークアッセイ法によって測定した。
評価ウイルスには新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を用い,ウイルス希釈液の初期濃度は,5×105PFU/mLとした。その結果,紫外線照射量5.1mJ/cm2で,新型コロナウイルスの不活化率が99.9%以上になることを確認した。
同社はこの成果を受け,今後,新型コロナウイルスに対する感染抑制の表面殺菌・空気殺菌や,安全な飲水の提供における水殺菌など,様々な用途での活用を目指す。
なお同社は,異なる波長の深紫外光源においても同様の評価試験を行ない,波長による優位性の検証を続けていく。検証結果は,試験終了次第,改めて発表するとしている。