パナソニックは,中国太陽電池メーカーのGS-Solar(China) Company Ltd.(GSソーラー)との太陽電池事業における協業契約を解消すると発表した(ニュースリリース)。
GSソーラーは,パナソニックと同じく,アモルファスと単結晶シリコン太陽電池を組み合わせた,高変換効率かつ高温特性を特長とするヘテロ接合型太陽電池の研究開発,生産,販売を行なうメーカー。
パナソニックは昨年5月,GSソーラーと太陽電池の研究開発機能を分離して新会社を設立し,共同で出資,運営するとともに,ソーラー事業の子会社である Sun Everywhere Sdn.Bhd.(旧 :パナソニック エナジー マレーシア:マレーシア工場)を譲渡することに合意した。
しかし,GSソーラーは,契約で定めた期限を超え,さらに新型コロナウイルスによる影響を考慮した期間を過ぎてもなお,協業開始に必要な要件を満たさなかったため,パナソニックは契約解消を決定した。今後はGSソーラーに対して法的手段も辞さない姿勢で対応するという。
この決定により,今後,パナソニックは新たな協業先との提携を含めた様々な手段を検討し,太陽光発電システムとHEMS,蓄電池等を組み合わせたエネルギーソリューション事業を更に強化することで,22年度の事業黒字化を目指す。
なお,今後,ソーラー事業の生産拠点は,二色の浜工場,島根工場,マレーシア工場,福島工場になるとしている。