日本化薬グループ企業で,ポラテクノの子会社ピクトリープは,画像が赤外カメラに写る液晶表示装置(赤外LCD)の開発に成功した(ニュースリリース)。
従来の液晶表示装置は,バックライトが可視光であることと,偏光板が可視光に対してのみ偏光機能を有することから,その表示画像は赤外カメラに写らなかった。
今回開発した製品は,赤外線カメラからの赤外光を反射する反射板と赤外領域に対しても偏光機能を有する赤外偏光板を配置した構造とすることで実現した。赤外偏光板は日本化薬とポラテクノによって開発されたもの。
従来の液晶表示装置では赤外カメラに画像は写らないが,この製品では赤外カメラに画像を写し出すことが可能。同社ではTFT液晶表示装置でも赤外LCDを試作し,TFT液晶表示装置に応用した場合でも赤外カメラに画像が映し出されていることを確認した。
これにより,従来の液晶表示装置ではセキュリティーの面から使用が困難だった,デジタルナンバープレートなどへの応用が期待されるとしている。