北陽電機は,移動ロボットの環境認識に多く利用されている測域センサー(LiDAR)「USTシリーズ」で,検出性能と屋外環境性能を向上させた最上位機種「UST-30LX」を2020年7月に発売する(ニュースリリース)。
省人化対応や自動化による作業効率向上を目的に,いろいろな場面で活躍が始まっている自律移動ロボットにおいて,目の役割をはたすセンサーの重要性が高まっている。
自律移動ロボットは周囲の環境を認識しながら地図(マップ)を作り,その地図と自分の位置を把握しながら自律して目的地まで移動(SLAM)する,また障害物などを回避する必要があり,その周囲の環境認識と障害物の検出にLiDARが用いられる。
新製品は,従来シリーズと同じ大きさ(寸法W50×D50×H70)のコンパクトサイズながら,検出距離を30m(走査角度270°)と大幅に向上させ,耐外乱光も80000 lx,マルチエコー対応,使用周囲温度-25~50℃,保護構造もIP67(防水)とした。
内部構造と信号処理の工夫により今まで以上に汚れにも強くすることで,移動ロボットに必要とされる検出性能と屋外でも使用できる環境性能を満足させるものとなっているという。
用途として,物流,工場での搬送ロボット(AMR,、オフィスやパブリックスペースでの活躍が期待されているサービスロボット(案内,警備,配送,清掃ロボットなど)などの環境認識と障害物検出用センサーとして利用できるとしている。