兼松コミュニケーションズは,堅牢性に優れ,サーマルイメージングカメラによる体表面温度の測定,レーザー光による距離測定,室内の揮発性有機化合物(VOC)の検知ができる,英ブリット製のSIMフリー携帯端末「CAT S61」の販売を2月より開始した(ニュースリリース)。価格は約12万円。
「CAT S61」は,米FLIRのサーマルイメージングカメラを内蔵しており,摂氏マイナス20度から400度までの体表面温度を測ることができる。そのため,台湾では,新型コロナウィルスCOVID19の水際対策として,大学の入口で学生や職員の体表面温度の簡易チェックに使用されるなどの実用例がある。また国内でも,ライブハウス等を運営している事業主から,入口での顧客の体表面温度簡易チェック用など,数多くの導入が検討されている。
また,堅牢性が高く,米国防総省のMILスタンダードに準拠,1.8mの落下試験に耐え,IP68規格の防塵・防水性を有している。さらに,オートウェットフィンガーとグローブオン技術により過酷な使用環境に最適な操作性も有し,長時間使い続けることができる大容量バッテリーのタフネススマホとなる。そのため,製造業,建設業,公共事業,畜産業など様々な分野での利用が期待される。
「CAT S61」はレーザー製品のため,国内においては,日本独自の仕様変更を加え,消費生活用製品安全法による適合検査に合格したPSCマークを取得したうえで,兼松コミュニケーションズが日本向け正規品として販売を行なっている。
通常,サーマルカメラだけで5~20万円程度のところ,「CAT S61」は,携帯電話,データ端末,8mまでのレーザー測定機能,室内揮発性有機化合物(VOC)センサー機能をすべて内蔵している。同社では,SIMフリー携帯の回線を含め提供するとしている。