オムロン,人の感性を再現した欠陥抽出AI開発

オムロンは,製造現場における外観検査を自動化するため,”人の感性”や”熟練者の経験”を再現し,欠陥を認識する,独自の欠陥抽出AI技術を開発した(ニュースリリース)。

近年,熟練技能者の不足や人件費の高騰が深刻化する中,製造業では,人の経験や感覚を必須とし,人に依存していた搬送,組立,検査工程などの自動化が急務となっている。

特に製品の外観検査においては,様々な色や大きさのキズの判別,良品自体が大きくばらつく場合の欠陥品の判定など,経験豊富な熟練技能者の感性と経験が必要となる。

そのため,人と同じように対象物の特徴を認識でき,判断基準を自動で学習できるAIに期待が高まっているが,実用化にあたっては,膨大な画像データを用意し学習させなければならないこと,またAIエンジニアの確保と特別なAIハードウェアを現場に設置する必要があるなど課題があり,現状は導入が進んでいない。

同社は,これらの課題を解決するため,熟練の検査員の検査手法を再現した欠陥抽出AIと,これを既存の画像処理システムに搭載できる技術を開発した。

同社が30年以上にわたり外観検査の現場で培った,画像処理と検査内容そのものに対する知見により,学習すべき画像を自動判断し,誰でも数分で最適な学習を実現するという。これによりわずか十枚前後の画像で高い検査性能を引き出すことができるとしている。

更に,ハイスペックな環境を必要とするAIを軽量化し,通常のPC環境で作動させることができるため,AIに関する専門知識を持ったエンジニアがいなくても,スキルレスで現場での立ち上げや調整が可能になるという。

なお,このAIを搭載した画像処理システム「FHシリーズ」を,2019年11月27日から11月29日まで,東京ビッグサイト(東京国際展示場)で開催される「IIFES2019」に初出展する。

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