各国のスタートアップと日本企業の連携を支援するネクスビジョンテクノロジーズと独Blickfeld GmbHは,IoT用途のLiDAR,および,LiDARの高い精度を活かしたIoTソリューションの販売を開始すると発表した(ニュースリリース)。
LiDARは小型化・軽量化・低コスト化の実現に向け,モーター駆動部をなくすメカレス化が進み,フェーズドアレイ方式,フラッシュ方式など様々の技術が開発されており,MEMSミラーを用いて光を走査するMEMS方式のLiDARもその一つとなっている。
LiDARは,自動運転への応用以外にも,工場内での作業員の行動分析や,工場ラインでの物品の体積測定,店舗内の顧客の行動分析などのIoT領域の産業用途への応用も検討されている。しかしながら,MEMS方式のLiDARは,ミラーを小型化すると視野角が狭くなるという問題を抱えており,小型化と高視野角の両立が課題となってきた。
これに対しBlickfeld GmbHは,小型でありながら,150m以上の検知距離と水平120°×垂直30°という高視野角・高解像度の最先端MEMS方式3D LiDARを開発した。このLiDARは、現在量産プロセスを構築しており,2020年春には低価格化が実現する予定。
このLiDARは,得られるポイントクラウドデータを活用することで,カメラと比較してより高い精度で物体を検出することが可能。高精度に物体を検出することができる特性を活かし,さらにAIアルゴリズムと組み合わせることで,駐車スペースの検出・提案,夜間警備など,さまざまな分野への応用が可能となるという。
両社は協業して,最先端MEMS方式3D LiDARセンサーを日本で販売開始する。また,あわせて,LiDARを使用したIoTソリューションの販売を開始するとしている。