OTSL,自動運転向け3次元シミュレーションを強化

近距離無線システムおよび組込みシステム等の開発・販売を行なうOTSLは,ドイツのCOSEDA Technologies,米Vector Zero,フィンランドのAILiveSimとそれぞれ協業体制を確立し,自動運転向け3次元リアルタイム・センサー・シミュレーター製品群「COSMOsim®(コスモシム)」のエコシステムを強化する(ニュースリリース)。

完全な自動運転の実現のためには,車載センサーやECU,車内ネットワークなどの自動車システムに留まらず,道路,環境,人間工学など交通社会を網羅する数多くの要素を正確にシミュレーションできる環境が求められる。

COSMOsimは,ミリ波レーダー,LiDAR,カメラ,赤外線,超音波の各センサーに対応した5種類のシミュレーターを,単一の画面上でリアルタイムに同時稼働させることができる世界で唯一のプラットフォーム。

今回,COSEDA Technologiesとの協業により,自動車本体はもとよりセンサーやECUなどのハードウェアを一切用意することなく,すべてをソフトウェアで行なえるようになり,開発期間とコストを削減できるという。

また,VectorZeroとの協業により,「ASAM OpenDRIVE」ファイルの読み書きに対応し,「COSMOsim」上で交差点や橋,標識に至るまで,よりリアルな道路環境が再現できるようになる。国際的な道路ネットワークの標準規格に対応することで、世界市場をターゲットとした自動運転関連企業に高精度のシミュレーション環境を提供する。

さらに,船舶による海上交通の分野にも進出しているAILiveSimとの協業により,「COSMOsim」のセンサーシミュレーション技術を海上交通にも応用し,自動運転シミュレータ製品群のビジネス領域を拡大する。同社では,最先端技術を持つ世界の企業との協業を通じてエコシステムを構築することで,優れた自動運転向けシミュレーション環境の早期実現を目指すとしている。

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