富士通フロンテックは,手のひら静脈認証装置「FUJITSU 生体認証 PalmSecure Fシリーズ」(以下,PalmSecure Fシリーズ)向けの認証用ソフトウェアを新規開発し,次世代オンライン認証の国際標準規格「FIDO」に対応した(ニュースリリース)。
近年,なりすましやフィッシングなどの不正アクセス被害が拡大し,これらの攻撃への対応強化のためパスワードが複雑化し,オンラインサービスの利便性と安全性の両立が難しくなっている。その対策として,より使いやすく,より安全にオンラインサービスを利用するためにパスワードに頼らない認証方法の整備が進められている。
同社は,「PalmSecure Fシリーズ」を「FIDO」対応の認証器として使用できるよう,安全なオンライン認証を実現する上での国際標準である「FIDO UAF」および「FIDO2」に準拠した認証用ソフトウェアを新規開発し,オンラインにおける安全な認証の世界標準を提唱する「FIDO Alliance」より認定を取得した。
認証用ソフトウェアは,今年7月より,富士通の「オンライン生体認証サービス」のオプションに追加された。これによりWindows環境下のインターネット・オンラインサービスにおいて,世界で初めて静脈パターンを使ったFIDOサービスとしてパスワードレスを実現し,利便性の向上と安全性の強化を両立させたという。
これまで指紋,虹彩,顔などの生体認証器が「FIDO」 で利用されていたが,「PalmSecure Fシリーズ」が新たに認証器として利用可能となったことで,より高い精度での認証が可能になるとしている。