古河電工は,自動車用アルミニウム合金の溶接欠陥を抑制するファイバーレーザー溶接技術を開発した(ニュースリリース)。
近年,自動車の燃費向上,CO2排出量削減を目的として車体軽量化の要求が高まっており,自動車用部材への各種アルミニウム合金の適用が拡大している。
自動車の組み立て工程において,高速,高品質溶接が可能で生産性の向上が期待できるファイバーレーザー溶接は必要不可欠な技術となっている。一方で,アルミニウム合金の溶接においては,一見良好な溶接外観であってもビードの割れや溶接部内部にブローホールが発生しやすく克服すべき技術課題となっていた。
今回開発したレーザー溶接技術は,同社がかねてから開発を進めていたビームモード制御技術と溶接条件の最適化により,アルミニウム合金の溶接欠陥を大幅に削減したという。
なお,この技術は,同社千葉事業所内レーザアプリケーションラボにて導入検討ができる。同社は今回の技術により,自動車用車体の軽量化による燃費向上,CO2排出量削減に大きく貢献するとしている。