オリンパスは,科学事業の新製品として,電子部品や金属材料など,さまざまな欠陥の観察や解析に用いられるデジタルマイクロスコープ 「DSX1000」を,2019年6月3日から全世界で発売した(ニュースリリース)。
デジタルマイクロスコープDSXシリーズは,電子部品や金属材料など,さまざまなサンプルの観察や計測に用いられている。高度な専門知識を身に付けたり,複雑な操作を覚えたりしなくても,サンプルを置くだけで3D観察から測定,レポート作成までの一連の操作が可能という。
今回の製品は従来の特長を踏襲しながらフルモデルチェンジした。20-7,000倍の幅広い観察倍率をカバーした専用対物レンズのラインアップ拡充や,さまざまな角度から観察できるフリーアングル観察システム,コンソール(「DSX1000」を操作する専用のコントローラー)による直観的なユーザーインターフェースなどを実現した。
これにより,未知のサンプルや不具合を解析する際に発生するトライ&エラーの時間を削減し,解析業務スピードが飛躍的に向上している。
また観察方法もサンプル表面の凹凸を強調する偏射観察と,輪郭を強調するコントラストUP機能を新たに追加した。ヘッド本体の傾斜角度,ステージ回転角度(±90°)も自由に調節できるため,多種多様なサンプルをあらゆる角度から観察・計測可能。さらに新開発したアルゴリズムによって従来比約10倍の3D画像取得スピードを実現した。
さらに,高精度測定機にも採用されているテレセントリック光学系を搭載することで,全ての対物レンズで信頼性の高い測定が可能となった。測定結果は国家標準につながるトレーサビリティー体系に準拠しており,正確さと繰り返し性の両方を保証するとしている。