京セラと中国のEVメーカー比亜迪(BYD)の日本法人であるBYDジャパンは,2019年6月より,京セラの太陽光発電システムで発電した再生可能エネルギーをBYDジャパンのEVバスなどで最大限に活用する「需給一体型」の新たなビジネスモデルの構築に向けた協業を開始する(ニュースリリース)。
「需給一体型」とは,発電と消費をセットにして需給バランスを担保しながら,発電された再エネ電気を100%有効活用するモデル。
今回の協業では,京セラは,再エネの提供に加え,VPP実証事業で培ったアグリゲーション技術を活かし,電力需給バランスを最適に制御するEVバス向け充電管理システムの開発などを担当する。
BYDジャパンは,日本市場に最適なEVバスの提供とEVバス開発で培った知見を活かし,電力消費サイドからの課題抽出と解決に向けたコンサルティングを行なうという。
現在,日本では「環境負荷の少ない自動車の普及及び使用の促進」「自家用自動車から環境負荷の少ない公共交通機関への誘導」が推進され,経済産業省において「2050年までに自動車1台あたりの温室効果ガスを2010年比で8割程度削減,乗用車は9割程度削減を目指す」という目標を定めている。
京セラは,今後,自治体や電力小売,送配電事業者の協力も得ながら,このモデルを一般住宅用やカーシェアリングサービスなどコミュニティー全体の自立電源として利用することも視野に入れ,2020年に実証実験の開始,2021年以降に再エネ「需給一体型」ビジネスの事業化を目指すとしている。