日亜化学工業は,人の概日サイクルを整え,活発になるきっかけとなる光を含むLED「Vitasolis」(バイタソリス)を発表した(ニュースリリース)。
これまで照明器具のLED化は主に省エネルギー化を目的として取り組まれてきたが,近年,新しい取り組みとして光の質の改善に関心がもたれている。
人は光によって明るさや色を認知するだけでなく,特に青緑色域の光が,人が生来続けてきた朝に目が覚め,日中活発に活動し,夜に眠くなるという概日サイクルを整えるきっかけをつくっていることが明らかとなってきた。
今回の製品は,自然な白色でありながら,この青緑域の光を従来LED製品よりも多く含む(同社標準白色製品比,最大+14%)ことで概日サイクルを整えるサポートを行なう。加えて,独自の分光分布設計によって,ものをきれいに見せ,高い発光効率を維持するという。
このような特長から,オフィスや学校,病院などで,概日サイクルの形成や生産性・学習性の向上といった目的で広く利用されることが期待できる。
同社は今後,照明器具でも普及しつつあるIoTシステムと融合させ,たとえば朝・日中はより活発になる光環境,夜間はリラックスできる光環境に制御するなど,人に寄り添った光環境の創出が可能になるとしている。
なお,この製品は,北米照明展示会の「LIGHTFAIR International」(5月21-23日開催)で発表する。また,製品の量産を2019年7月から開始する。
※5月29日 タイトルを修正ました