ウシオ電機は,印刷用UV-LED乾燥装置「UniJet(ユニジェット)シリーズ」の新ラインナップとして,輪転印刷機向けに「UniJet Wシリーズ」の販売を開始した(ニュースリリース)。
現在,輪転印刷機が用いられているシール・ラベル印刷では,環境負荷低減やTCO削減に向け薄型フィルムを機材に採用したラベルの需要が高まっている。しかし,薄型フィルムは熱によるダメージを受けやすいため,その対策として,UV乾燥装置を従来のUVランプ方式からより熱発生の少ないUV-LED方式へと変更する動きが始まっている。
そのような中,輪転印刷機,特にセンタードラム式については他の印刷機と比較した際に,UV乾燥装置の設置スペースに余裕がないため,輪転印刷機向けUVランプ同様,印刷機に合わせてコンパクト化および最適な吸排気を実現するUV-LED乾燥装置が求められているが,冷却方法や吸排気の流れを最適化した場合,コンパクト化が難しいと言った課題がある。
この装置は,LEDの光学設計技術と熱流体設計技術により,これまでの空冷式に比べ更なる高積算光量を実現しつつ,120mm角の小型化と前側吸気・背面排気という印刷機設計及びオペレータ環境に適した冷却構造を実現している。
これにより,センタードラム式でも既存のUVランプユニットからの交換・設置が可能だという。
主な特長は以下の通り。
・業界最小の120mm角を実現…独自のLED高密度実装技術により,コンパクト化を実現
・UVランプユニットと同様の前面吸気(マンサイド),背面排気(ギアサイド側)を実現…輪転印刷機に最適な吸排気を実現
・排気方法は,空冷ファン/ダクトのどちらにも対応…空調設備の省エネおよび設置簡易性を実現
・輪転印刷機に必要かつ十分な照度を維持…独自の光学設計により,シール・ラベル印刷にも対応可能な積算光量(300mJ/cm2)を実現