キヤノン,可視光と近赤外線撮像可能なセンサーを発売

キヤノンは,可視光域と近赤外線域での撮像が同時に可能な超高解像度1.2億画素CMOSセンサー「120MXSI」を発売した(ニュースリリース)。

画像処理などのデジタル技術が進化する中,カラー画像と同時に近赤外線画像を取得し画像認識をする幅広い分野への応用に期待が高まりつつあり,近赤外線の特性を生かした食品やラベルなどの検査,遠方の監視・モニタリング,精密農業,生体・医療分野への活用も注目されている。

この製品は,APS-Hサイズ(センサーの撮像画面サイズは約29.2×20.2mm)のCMOSセンサー。フルHD(1920×1080画素)の約60倍にあたる1.2億画素の超高解像度を実現し,画像のトリミングや電子ズームを行なった場合でも,高精細で鮮明な画像を取得することができる。

高精細画像の連続撮影や動体撮影にも対応し,多数の画素から信号を高速で読み出す並列信号処理技術により,最高速度11.3Gb/sで,1秒間に最高約9.4コマの高速読み出しが可能とする。

また,この製品は,カラーフィルターの一画素を近赤外線域用の画素として割り当てることで,1つのセンサーで,カラー画像と近赤外線画像を同時に取得できる。一般的なカメラの撮影は,カラー画像または近赤外線画像のどちらか一方のみとなり,両画像を同時に取得するには,複数台のカメラなどで大規模なシステムが必要になるが,この製品を活用すると,カメラの台数を抑え,撮像システムや検査装置の小型化に貢献する。

近赤外線域の光を透過する物質において,光の反射率や吸収率の違いなど,内部の状態を観察できるため,例えば,食品工場の異物混入検査において,カラー画像との併用により検査精度の向上が期待できるという。

さらに,植物は生育状況に応じ異なる強さで近赤外線を反射するため,この製品を,広域の航空撮影に使用することで,広いエリアの作物の生育状況を可視化でき,収穫時期の判断に活用するなど,農業分野への応用が期待できる。

また,近赤外線は生体透過性が高いため,カラー画像で観察しながら,同時に近赤外線画像を用いて蛍光造影法(近赤外蛍光を発するインドシアニングリーンなどの薬剤を用いることで体内の生体内組織を観察する技法)による生体内組織の可視化を行なうなど,生体・医療分野での応用が可能としている。

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