鹿児島大学は,「メダカに緑色の光を当てながら飼育すると,メスからオスに換わる」という実験結果を発表した(ニュースリリース)。
一部の魚類では,高水温や極端なpHの変化といった環境からのストレスによって性転換が誘導されることが報告されている。しかし,特定の光波長照射が性分化に与える影響については,今まで報告はされていなかった。
今回研究では,特定の光波長が動物の性に与える影響について初めて報告した。具体的には,性分化期のメダカに緑色光波長を照射し続けて飼育することでメスからオスへの性転換が誘導された。また,性転換個体と正常なメスを個配したところ次世代は,全メスとなった。
この研究結果も,特定の光波長がストレスとなって性転換が誘導されたのか,または,新規メカニズムであるのか,今後明らかにする必要がある。この研究で開発した性コントロール技術は,効率的な養殖生産に貢献できることが期待されるとしている。
なお,この研究の詳細な成果は,Scientific Reports 誌に掲載されている。