立教大学が開発に協力したカメラを搭載した小惑星探査機「はやぶさ2」が,2019年2月22日,小惑星リュウグウの着地に成功した(ニュースリリース)。
今回,研究グループは,着地運用に用いられる光学航法カメラの開発・着陸運用に取り組んだ。光学航法カメラシステムは,1台の望遠カメラ(ONC-T)と2台の広角カメラ(ONC-W1,2)で構成されている。研究グループはこれらのカメラの性能試験や,撮像計画の検討に取り組み,また撮像のための運用,小惑星周辺の衛星探索など様々な活動を行なってきた。
着地は,既に表面に落としてあるターゲットマーカと呼ばれる反射体にフラッシュを当て,そこから戻る光をカメラ(ONC-W1)で捉えて位置を確認し降下する,という流れで行なわれた。また,地表付近でONC-W1,2, ONC-Tで撮像が行なわれたことが確認されている。
さらに研究グループは,「はやぶさ2」の次のサンプルリターン計画として検討中の火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration)MMXに,カメラ開発の主担当として参加しており,今回の「はやぶさ2」の着地運用で得られた経験をこの将来計画に活かしていくために研究活動を進めていくとしている。